ピンサロ、おっぱいパブ、ソープランド。日本には男の欲求にあわせていろんな風俗店が存在しています。
男女が集まって風俗の話をしているとき、女性が「風俗とかきもーい」というと、男性はたいてい「男ならみんな行くから」と言います。さらにたちの悪い男は、「付き合いだからしょうがないんだよ」なんて言ったりします。
この会話になるたびに私は、風俗に足を運ぶ男性やそういう場所で働く女性たちに嫌悪感を抱いてきました。
男の風俗通いはしょうがないこと
以前、仕事で知り合った男性(40代後半)の話です。彼はものすごく愛妻家で、普段から奥さんのノロケ話を聞かされていました。
「もう何年もセックスはしてないけど、スキンシップは欠かさないし。ラブラブだよ」と幸せそうに話をする彼に私は好感を持っていました。
ところがある日、彼と仕事終わりに飲んでいると、「この前出張先にフィリピンで久々に風俗に行ったんだけど…」といってきたのです。
私は自分の耳を疑いました。
「え、こんなに愛妻家の人でも、風俗通いってするもんなの??!」
奥さんの気持ちを想像すると悲しくて、思わず「気持ち悪い」と口にしてしまいました。すると彼が「男だからしょうがないじゃん。風俗は浮気じゃないから」と言ってきたのです。
つい感情的になって私も「じゃあ奥さんが同じように風俗通いしていたら、しょうがないよねって流せるんですか?」と聞くと、「うちの奥さんは性欲ないから」と論点をすり替えてきました。
「男はお金持つと風俗に通うんだよ~娯楽だから」と悪びれない顔で淡々と話す彼に、私はすっかり幻滅してしまいました。
風俗通いを受け入れるのが賢い女?
今でこそ、若者の恋愛離れ、セックス離れが進んでいて、20代には風俗経験のない男性も増えているなんて言われていますが、実際、風俗童貞たちに話を聞いてみると、「連れて行ってくれる人がいないだけ。機会があれば行ってみたい」と話す人も多くいます。
私が「風俗に通う男サイテー」と騒ぎ立てると、周りのおっさんたちは「まだ若いね~」なんて鼻で笑います。
彼らのなかには、「男の風俗が良いを黙って許すのが賢い女」という自分本位な意識を持っている人もいて、そういう男に恋した女たちが、“賢い女”になろうと窮屈な思いをしている光景もよく目にします。
・・・なんだろう、この完全に男社会に根付いた価値観が不快でしょうがなかったのです。
風俗に通わない男とは
そんな心のモヤモヤを少しだけ軽くしてくれたのが、大学時代の友人(A君)です。彼は大学卒業後、教育系の会社で営業の仕事をしているのですが、取引先の人に風俗に誘われたときの話をしていました。
「お店には入るけど、女の子(風俗嬢)がきても何もしてもらわないよ。体に触られそうになったら、『何もしなくていいです』といってたばこを吸って終わり。たまに女の子の身の上話を聞くこともあるけど、性的なサービスをしてもらったことはない。俺の周りでもこういうやつってけっこういるよ。
そもそも、初対面の女の子とセックスするとか気持ち悪いし、そういうお店で働いてる子って病気もってそうで怖いじゃん。自分には彼女がいるし、愛情のない相手とセックスなんてできない」
性欲の強さや性癖の好みと同じように、風俗の好き嫌いも人それぞれ。男性の中には、「潔癖症で、初対面の相手には欲情できない」「恋人に罪悪感を感じるから」という理由で、理性的な判断をできる人もいるんだなぁと心が軽くなったのでした。
社会的地位やルックスなどの条件に惑わされず、自分の幸せのためにも「紳士」な男性を選びたいものですね。