男の射精が目的の「お粗末なセックス」とはおさらばしよう

手抜きだらけの前戯。フェラチオだけさせて、じぶんの好きなタイミングで挿入する。女性がオーガズムに達してるかどうかなんて気にもかけずに、勝手に射精する。こんな男とセックスしていませんか?

言い方は悪いですが、こんなセックスに応じてしまうのは、男性の性処理のために体を貸しているようなものです。もっと女性と愛のあるセックスができる「適性」のある男を選ぶようにしたほうがいいでしょう。

ジャンクセックスとは?

前戯と挿入をあわせて20分に満たない性行為は、ジャンクセックスと呼ばれ、アダム徳永さんは「そのようなセックスは女性の満足度を下げる」と警鐘を鳴らしています。

「射精という拙速な快感を求める男性に引きずられるように、女性もまた、短絡的なオーガズムを求めるようになったのです。女性がセックスで「イキたい」と思うのは、当然のことです。けれども、前戯と挿入をあわせてわずか二十分のセックスで女性が満足のいく快感を味わえるはずもありません。(中略)セックスのジャンク化が、進行すればするほど、少し気持ちいい男性と少しも気持ちよくない女性のセックス格差は広がっていくのです」(アダム徳永『スローセックス実践入門』)

セックスとオーガズムを切り離すことの虚しさ

筆者は、幼い頃からマスターベーションをしています。当時は自慰行為に対して罪悪感もありましたが、それ以上にオーガズムの快感に病みつきだったので、じぶんで性器を触りながら「そのうち好きな人とこんなエッチなことができたらいいな」と妄想を膨らませていました。

待ちに待った初体験は「痛みだけ」で終了。そのあとは少しずつ「気持ちいい」と感じることができましたが、何人とセックスをしてもオーガズムを得られることはありませんでした。

「マスターベーションのときは、膣の中が痙攣して全身に快感が走るのに、セックスではおなじような感覚が得られないこと」に物足りなさを感じていましたし、いつも彼のまえでイクふりをしながら「ひょっとして私の体ってどこかおかしいのかな」と不安に思っていました。

そのことを当時付き合っていた彼に相談すると、「イケない体質の人もいるみたいだから気にしなくてもいいんじゃない?」と言われ、それ以来、マスターベーションとセックスの快感を完全に切り離すようになりました。

当時を振り返ってみると、もっとじぶんの要望を素直に伝えていればよかったなと思います。性的なことへの恥ずかしさが先行してしまって、マスターベーションをしていることも言えませんでしたし、性器をなめられることも拒否していました。

もちろん、過去に寝た男性の「力不足」は大いにありますが、「本当は満足していないこと」を伝えられなかったじぶんにも反省点があります。「彼にどう思われるか」を気にしすぎてしまい、結果的にじぶんからオーガズムを遠ざけていたんですね。

若いうちは「いろんな男と寝てみたい」という好奇心で気軽にセックスをしてしまうこともあるかもしれませんが、「婚活しなきゃ・・」と焦りを感じる前に、オーガズムの快感を与える男に出会っておくことは大切だと思います。たまにはじぶんの快感と真正面に向き合う時間をつくってみるのもいいかもしれません。