セックスの頻度=愛情の深さは勘違い!愛を育む「オキシトシン」とは

付き合いたての頃は会うたびに愛し合っていたのに、最近はめっきりご無沙汰……。なかなか誘ってくれない彼の態度に「愛情が冷めてしまったの?」とヤキモキしていませんか。

「セックスの頻度=愛情の深さ」と考える女性は多いですが、それはあまりにも短絡的な発想です。セックスを愛情のバロメーターとして考えてしまうと、セックスが相手の気を引くための道具に変わってしまいます。

セックスで愛を育むなら、頻度や回数よりも「内容」が大切。今回はそんなお話です。

交際期間とセックスの頻度は反比例するもの

いつまでも情熱的に愛し合うことができれば幸せですが、現実はそううまくいきません。

人間は飽きやすい生き物。交際初期のセックスが盛り上がるのは、「ドーパミン」という神経伝達物質が関係しています。

人は恋の落ちたとき、脳内でこのドーパミンが大量に分泌され、気分が高揚し、喜びや幸福感が全身に迸ります。ドーパミンは別名「恋愛中毒麻薬」とも呼ばれ、性欲や独占欲といった強い欲望を湧き起こすのです。

ちなみに、たいしたテクニックを持たない男性とのセックスが気持ちよく感じるのも、このドーパミンの仕業。相手の存在を神聖化し、過剰評価してしまうのです。

しかしドーパミンは人間の体に負担をかけるため、その命は短く平均1.5年~3年程度と言われています。つまりどんなに愛し合うふたりでも、3年ぐらい経てば、愛情の大きさにかかわらずセックスにも「マンネリ」が訪れてしまうのです。

交際期間が長くなるにつれてセックスの頻度が減ってくるのは人間にとって自然なことなので、それほど気にすることはありません。本当の意味で愛情を深めるなら、勝負はドーパミンの分泌が落ち着いてくる、交際期間1年半~3年が経過してからが勝負、と心得ましょう。

愛情ホルモンがあふれるセックスをしよう

「恋の賞味期限」が切れてしまったとはいえ、セックスレスに突入してしまうのも悲しいもの。肌の触れ合いが減ると、自然と心の距離ができてしまう男女も少なくありません。

そんなカップルの危機を乗り越える秘訣は、ずばり「オキシトシン」という愛情ホルモンが関係しています。

セックスの最中にどんどん相手が愛おしくなり、快感も深くなるのは、脳内ホルモンが影響しています。オキシトシンは心の結びつきを強めてくれる働きがあり、キスやハグなどのスキンシップや見つめ合うだけでも分泌されます。

オキシトシンを分泌させると、ストレスが減ったり、カロリー摂取を抑えられたり、美容面でもメリットがあります。またパートナーへの忠誠心も強くなるため、浮気防止にもつながります。

交際期間が長くなり、体の内側から抑えきれない欲望が湧き上がることはなくなったとしても、「愛情や安心感」は別物。

セックスは回数にこだわりすぎず、相手に愛情を伝えるスキンシップと考えましょう。その気になれなければ、挿入やオーラルセックスをすることもありません。

寝る前の会話、キス、裸で抱き合う、においを嗅ぐなど、互いにほっとできる触れ合いを心がけてみてください。

そうした触れ合いを意識して持ち続けることで、セックスの頻度は減ったとしても心の通い合った穏やかな関係でいられるはずです。

結論:セックスの頻度=愛情ではない

女性のなかには、セックスで自らの心と身体を傷つけてしまう人もいます。彼女たちに共通しているのは、セックスの有無を「愛情のバロメーター」と考えていること。

セックスの回数が減ると「飽きられたのかも」と不安になり、回数を増やせば愛情を取り戻せると勘違いしているのです。

セックスは究極のコミュニケーション。行為そのものよりも、日常の会話やスキンシップを通じて、日頃から心で通じ合っておくことが大切です。