性器を刺激されても感じない…クリトリス包茎って何?

オーガズムを得やすいパーツとして多くの女性に幸福感を与えてくれる「クリトリス」。数多くある性感帯の中で強烈な快感をもたらす上、セックスやオナニーの初心者の女性でもイキやすいパーツとして知られています。

しかしなかには、男性からクンニをされてもあまり感じない。それどころか痛かったり、くすぐったかったり…。私って不感症なのかも…?と悩む女性も少なくないようです。

女性器ってなかなか他人とは比べる機会が少ないパーツだけに、「私のクリトリスっておかしいの?」「彼氏にクリトリス包茎って言われた」とコンプレックスを抱えやすいパーツでもあります。

そこで今回は、あまり知られていない女性器のお悩み「クリトリス包茎」についてお話していきます。

クリトリスの構造

クリトリスは、陰核とも称される男性の亀頭に相当するパーツ。膣や尿道よりも上の方にあり、小陰唇とひとつながりになっています。人差し指と中指でピースサインを作って、クリトリスを左右ではさみ軽く上に引っ張ると、しわしわとした包皮の中から小豆サイズの小さな突起物が顔をのぞかせるはずです。

これはクリトリスの頭の部分。そこから体内へ尿道を挟むように膣へと2本の足が伸びています。その全長は10センチ近くあるというから驚きです。

クリトリスは女性の身体の中で唯一「快感を得るためだけ」に存在すると言われており、セックスやオナニーの経験がそれほどない女性でも比較的簡単にオーガズムを得やすいパーツです。

クリトリスで感じないのは「包茎」が原因?

ただ人によっては、「クンニされても快感を受けにくい」と不感症で悩む人もいます。「クンニされても気持ちよくない」「クリトリスを触っても感じない」という女性が疑うのが、クリトリス包茎(陰核包皮)です。

包茎ときくと男性に多いお悩みですよね。仮性包茎、真性包茎など、包茎の種類もさまざまで、症状によっては手術が施されるほどメジャーなお悩みです。一方で女性の場合は、クリトリス包茎だったとしても「すぐに手術を要する」と判断されることはないそうです。

クリトリス包茎の手術ってどんなことをするの?

男性に比べてそれほど手術の緊急性が高くない「クリトリス包茎」ですが、包皮が大きすぎて垢がたまりやすかったり、セックスであまりにも感じなかったりする場合は、専門医に相談して、余分な包皮を除去することができます。

産婦人科医・喜田直江先生の著書『女性器コンプレックス』によれば、クリトリス包茎の手術は次のような流れで行うようです。

「カウンセリング後、性器全体のバランスを考えながら切除範囲や形を決めていきます。ここで希望があれば、デザインした状態をパソコンで確認することもできます。

(中略)手術はメス、ラジオナイフ(高周波メス)を使用し、何層にも分けて形成外科縫合をするので、傷はほとんど残らず肉眼では分からない程度のものになります。

手術時間は大きさや形、悩みにもよりますが、およそ15分程度になります、手術終了後は、リカバリールームで飲み物を飲みながら、医療用ガーゼを使って30分ほど止血のために圧迫を行い、止血の確認後帰宅できます」

シャワーは手術当日から可能。お風呂は1週間後、激しい運動は2週間後、セックスは1か月後からできるそうですよ。

手術時間がわずか15分で済むって手軽な感じがしますよね。とはいえ、一度切除した包皮はもとには戻せないですし、とりすぎると後遺症が残ることもあるそう。事前のカウンセリングでどんな見た目にするのか慎重に話し合っておいたほうがよさそうです。

髪型やメイクのお悩みとは違って、女性器の見た目は他人には相談しづらいもの。形や大きさにも個人差が大きいパーツで、男女ともに「正しい知識」を持っていないことが多いため、他人と比べて「自分(または恋人)のアソコはおかしい」と思い込んでしまう人も少なくありません。

コンプレックスが邪魔をして恋愛やセックスを楽しめないのはもったいないこと。ひとりで悩まずに専門医に相談をしてみるというのも、選択肢のひとつとして考えてみてはいかがでしょうか。