性嫌悪が邪魔してセックスを楽しめない女性【オナニー白書Vol4】

この連載では、20代~30代のイマドキ女子たちのオナニー事情を個人取材。女性目線で、女性が気持ちよくオナニーを楽しむための秘訣を大調査していきます!

今回のオナニスト人物紹介

今回お話を聞いたのは、21歳都内の4年生大学に通う就活女子。交際2年目になる彼氏がいてセックス経験も人並みにある彼女ですが、話を聞いてみると「オナニーもセックスも好きになれない」のだそう。彼女の性生活を邪魔する“嫌悪感”の正体とは?

隣の部屋から聞こえてくる兄のセックス

ーーオナニーをしたことはありますか?

「一度もありません。私まったく性欲がないんです。彼氏とヤルときも『早く終わんないかな』って考えているので。今の彼とは付き合って2年になりますが、いまだにセックスに誘っていて苦痛で仕方ありません。

たぶん1人でしても、途中で『なんでこんなことしてるんだろう』と冷静になってやめると思います」

ーーなるほど。エロ系のネタは苦手ですか?

「そうですね。もともと性的なことに嫌悪感があるかもしれません。小学校高学年になると、保険の授業で女性器の仕組みを習うじゃないですか。

教科書のイラストを眺めていたら自分のあそこはどうなってるんだろうって気になって。家に帰ってからパンツを脱いでのぞきこんでみたことがあったんです。

そのとき、すっごいグロテスク!!!って衝撃を受けて。なんか生理的にムリだったんです。そのイメージが今でも強く残っていて、触ったり見たりすることはありません」

ーーたしかに女性器ってアワビみたいな見た目でちょっとグロいですよね。よっぽど教科書に書いてあったイラストがポップで可愛かったのかな?想像と現実のギャップにショックを受けたんでしょうね。

「あと私13歳年の離れた兄がいるんですけど、今でも実家暮らしをしていて、よく家に彼女を連れてくるんです。私と兄の部屋は薄い壁で仕切られているだけなので、セックスの声が漏れてくることがあって。

『ああ・・・また始まったな(笑)』みたいな。恥ずかしいような、気持ちが悪いような微妙な心境になります。小さい頃から夜になると隣の部屋から『あん、あん』と聞こえてくるのが当たり前だったので、そういう環境が影響しているのかもしれません」

ーー欲求が芽生えてからアダルトビデオを見るのと、平常心のときに家族のセックスに遭遇するのとではわけが違いますもんね。

セックスは「男性」が気持ちよくなるための行為?

ーー今の彼とはあんまりセックスが楽しくないようですが、具体的にどんなことに悩んでいますか?

「一番はやっぱり性の不一致ですかね。今の彼はものすごく性欲が強くて。セックスして別れたあとに『ムラムラしたから1回抜いた』とか報告してくるんです。は?って感じです。家で会う日はいつも『また求められるんだろうな』と憂鬱になります。彼を傷つけたくないからうまく断ることもできないし……」

ーーセックスってふたりで気持ちよくなる行為だと思うんだけど、彼とのセックスでは自分の快感を深めようと言う気持ちにはならないんですか?

「うーんそういうことは一度も思ったことがないです。私はオーガズムの経験がないので、セックスって『男性が気持ちよくなるためにするもの』だと思っています。彼に求められるとフェラして挿入して終わりって感じ。たまに彼のほうからしてくれることもあるけど、気持ちよくないから『早く入れて』って言っちゃいます」

ーーなんだかそれではセックスが苦行みたいになっていますね。お互いのためにも良くなさそう。彼が奉仕してくれるときに「こんなふうにされたらうれしい」とおねだりすることは?

「自分から言えたらいいんでしょうけど、私の場合、『どうされるといいのか』を知らないので、ひたすら耐えるって感じ。本当はただハグして寝るだけで幸せなんですけどね。彼はそれだけじゃ足りないみたいなので、どうにかして彼の性欲をなくす方法はないかなと思っています」

ーーなるほど。でもハグしてるだけでも気持ちいいってそれもひとつのセックスの形だと思いますよ。まずはそのことから彼に伝えてみるといいかもしれませんね。