セックスは女子会のネタ探し?ヤリマンにみえる「コミュ力」の低さ

「この前、合コンで会った男をお持ち帰りしちゃった」「クラブでナンパされた男と我慢ができなくて、トイレでしちゃったの」など、赤裸々な性体験を臆することなく話す女友達、あなたのまわりにもいませんか。

彼女たちの多くは、異性から体を求められることに価値をおき、「ひと月に何人の男とセックスをしたか」といったことを自慢げに話します。

フェラチオをしたらすぐに挿入して射精。そんな男性の排泄行為にすぎないセックスでも、彼女たちは「気持ちいい」といい、セックスを求められるとすぐに応じます。女子会で笑いのネタになればOK・・なのでしょうか?

ヤリマンにみえる「コミュ力の低さ」

京都大学教授の正高信男さんは、若者の乱れた性行動について、コミュニケーション能力の低下を関連性にあげています。

「いまや人間の性交渉においてすら、コミュニケーション的要素が希薄になりがちなことがまま見受けられるのだ。(中略)性をめぐっての視床下部と扁桃体の結びつきは、生まれながらにして強固に形成されているものではないようなのだ。生まれつき結びついているのではなく、人間が、うまれてのちに社会化を遂げていくなかで、学習した結果として作りあげられていくのだろう。

幼少時からの子どもどうしの交友を通じて、厚意を示す相手にはやさしくし、好意を相手にもたれたいと欲するならば相手が気に入るように勤めるノウハウを身につけることによって、視床下部と扁桃体は密にリンクするようになる。

こうして、個々人の性欲は、ナマの性欲から社会性を帯びたものへとひと皮むけるのである。それだから、昨今のように社会的経験が乏しいまま成人した男女が増加してくると、どうやって異性と交流すればいいのか、その術を知らない人が数多く出現することになる」(正高信男『ゲームキャラしか愛せない脳』PHP新書)

しらふでは会話が続かないから、とりあえずお酒を飲む⇒酔いに任せて、大胆に振舞う⇒流れのままセックスにも応じる。「ヤリマン」といわれる女の子たちには、こういうタイプが多いと思います。

彼女たちは口を揃えて、「じぶんで選んだ男とヤッタだけ」「私がヤリたかったから」といいますが、その言葉の裏には自尊心の低さがみてとれます。

どこかじぶんに自信がなく、相手と距離を縮める方法を知らないから、(心の奥底では深く望んでいないけれど)簡単にセックスをする。ひょっとすると、そんな葛藤と隣り合わせで生きているのかもしれません。

愛のないセックスでは満たされない

ゆきずりの相手とのセックスに「快感」を覚える女性は少なくありませんが、愛する人とのセックスと比較すると、そんな快感は本当に価値のないものです。テクニックでの快感はあるかもしれませんが、心が満たされることはありません。

承認欲求を満たすためにセックスに逃げても、女性には何のメリットもありません。それどころか、子どもを産む性としての「大切な体」を傷つけてしまう原因にもつながりかねないのです。