サービス精神まるでゼロ!?20代男子のセックスが下手すぎる理由

キスをして、軽く抱き合ったら、すぐに挿入。女性の体は日によって性感帯が変化するものなのに、そんなことはお構いなしに、同じところばかり愛撫して、自分のタイミングで射精を迎える。そんな男性とセックスをしていると、女性の体は鈍感になり、セックスそのものの価値が低下してしまいます。

筆者のまわりには「誰と寝てもセックスの快感はさほど変わらない」と考える悲しい女性が多いのですが、彼女たちもまたマニュアル化したセックスの被害者であり、ぶつけどころのない不満を抱えていて生きてます。女性はいつまで満たされないセックスを続ければいいのでしょうか。

大量にあふれる性情報とリテラシーのない若者たち

若者のセックスがこれほど「男性本位」なものに変化してしまった背景には、アダルトビデオが大きく関係しています。

アダルトビデオが日本に普及しはじめたのは1980年代前半。当時はまだネット環境が整っていなかったので、男性はビデオをレンタルして楽しんでいました。2000年代になると、インターネットでも手軽に性情報に触れられるようになり、やがてその内容も過激なものに変化をしていきました。

本来、アダルトビデオとは大人が楽しむためのものであり、実際のセックスとファンタジーの世界の違いを理解したうえで見る必要があります。しかし若い世代の多くは、リアルとバーチャルの区別がつかず、AVが格好のセックス教材になってしまっている可能性があります。

特に、今の若者(20代後半以下)は、生まれながらにしてネットで簡単に性情報を手に入れることができた世代なので、セックスを誤解していることが多く、女性の体をマスターベーション代わりに使う人まで出てくる始末。これでは20代男子とセックスする同世代の女子たちは、いつまでたっても満たされることはありません。

「挿入=セックス」ではないことを、彼に伝えよう

この状況を変えるには、女性のほうから「あなたのセックスは間違っている」と男性に伝えることが最も有効です。日本人の男性は、「セックス=挿入、射精」と考える人が非常に多いのが悲しい現実です。しかしセックスとは、性器を結合させることだけでなく、男女が見つめあったり、会話をしたり、触れ合ったりする行為そのものを指すのです。

挿入して、腰を振って、射精する。まずは、このようなセックス観を男女ともに考え直すべきでしょう。セックスにマニュアルはありません。感じ方や捉え方はひとそれぞれだからこそ、お互いの体に目を向けて、コミュニケーションをとりながら発見していくのが基本です。AVやマニュアルに頼っていてはいいセックスはできない、ということを心得て、男性にも伝えるようにしましょう。