薬が手放せないほど生理痛が重くなったら要注意!子宮内膜症って?

even-angels-cry-697319-m生理のある女性の10人に1人が悩んでいるといわれる「子宮内膜症」。

以前よりも生理痛が重くなったり、薬を飲んでも症状が楽にならない人は、この病気を疑ったほうがいいかも。

 

◆子宮内膜症ってどんな病気?

子宮内膜というのは、子宮の内側を覆っている膜のことで、この膜は、卵巣ホルモンの影響で厚くなったり、剥がれ落ちたりを繰り返しています。これが「生理のメカニズム」です。

ところが、本来なら生理のときに排出されるはずの子宮内膜が、少量の経血とともに逆流して卵巣や腹膜にくっつき、そのまま癒着してしまうことがあります。また、卵巣内にチョコレート状の古い血液が溜まりことも。これが「子宮内膜症」という病気です。

主に30代の女性に多い病気と言われていますが、最近は20代の若い女性にも多発しているそうです。その原因は、ライフスタイルの変化にあるといわれています。

現代女性は、結婚が遅く、生涯で出産する子どもの数も1~2人程度。昔の女性に比べて生理の回数が激増しています。そうなると、子宮と卵巣はほぼ休みなく働き続けることになり、結果として病気にかかりやすくなるリスクが高くなるのだそうです。

 

◆次のような自覚症状がある人は要注意!

子宮内膜症の代表的な症状は、鎮痛剤を飲んでも治まらないほどの激しい生理痛。生理時の吐き気や腰痛、背中の痛み、排便時の痛みなどを引き起こすこともあります。排出されていない血液はたまる一方なので、痛みは生理のたびに重くなっていきます。

さらに内膜症が進むと、セックスのときにひきつれるような不快感や突き上げるような鈍痛を感じることもあるそうです。上記のような自覚症状があらわれたら、我慢をせずに婦人科へ。

 

◆「生理痛は病気じゃないから」と我慢せずに、婦人科へ

子宮内膜症は、他の婦人科系の病気や生理痛と見分けがつかないため、超音波検査や血液検査などで診断を行います。特に生理中は痛みが出やすいので、我慢できなくなったらそのまま婦人科へ行ってしまってもOK。

治療法は、薬物療法と手術療法の2種類にわけられ、年齢や病巣の状態、出産を希望するかどうかによって決められます。自分のライフプランにあわせて、具体的な治療法は、お医者さんと相談をして決めましょう。

不妊の原因にもなる「子宮内膜症」。症状が軽いからといって放っておくのは禁物です。将来、妊娠や出産を望む人は、早めに婦人科で診察を受けることをおすすめします。

参考文献:池下育子『悩む前に知っておきたい 女性のからだ』新星出版社

 

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